FUDAとは

活力ある福岡のデザインを再構築する

日本のデザイン政策は、形や色の「デザインの表現力を競う」から「オリジナルデザインの育成」の段階を経て、「感性価値創造」を基軸として、「デザインと経営」「デザインと教育」「デザインと国際化」の3つの柱で推進する事になっています。 この様な基本方針の元、上記の経済産業省の政策や、各分野のデザインや建築、インテリア、工業デザインなどの団体が諸活動を推進しています。

また産業基盤において、より現状への具体的対応を模索している現場、たとえば近畿経済産業局や大阪に本部がある社)総合デザイン協会、名古屋の中部デザインセンターなどは、産業界、教育機関との連携によって独自の活動を行っています。 その基本的な方針は「デザインは重要な経営資源」として捉え、「デザインによって産業を活性化する」「国際競争力をつくる」としています。

私たちの地元の福岡においては、21年前の1990年、当時の桑原市長によってなされたデザイン都市宣言以来、FUKUOKAデザインリーグの幅広い諸事業と、福岡県のデザイン行政として1993年に設立された、福岡県産業デザイン協議会の産業界との協力で積極的な地域デザイン活動が行なわれています。

対して、近年、この「産業活性化を図る上でのデザインの重要性」に、アジアを含めた諸外国は国の政策として強力に取り組みつつあり。例で云うと、英国は「デザインを輸出産業として位置づけ、デザイナーの競争力強化推進」、韓国は「デザイン振興を国家戦略に位置づけ」、中国は「デザインを新資源として位置づけ」、と、産業、教育、国際競争力の3本柱の施策をグランドデザインとして強力に推進しています。

ここで、今一度、日本の、また福岡・九州のデザインの将来見据え、これまでのデザイン実績を再認識し、デザインの分野でアジアの一流国として、また国内においてもデザイン先進地区としてあり続けるための努力をしなければならないと考えます。 今回、そのような視点において、福岡のデザイン産業の将来を見据えて、社会的な地域との関わりの中で育まれてきた「価値」の認識を新らたにして、国内外への競争力を持ったデザイン環境の確立を目指して、デザインアーカイブや福岡・九州の現況のより深化したデザイン発信などの諸活動を推進する計画です。

[ 趣旨 ]

  • デザインは社会の文化資産
  • デザインを、社会学(歴史)、産業、文化の観点から研究、発信する。

[ 設立の目的 ]

  1. 福岡・九州地域のデザイン界の歴史や伝統、文化的価値を明らかにして、国内外への競争力を持つ新しいデザイン環境の確立を目指し活動する。
  2. これからの福岡・九州地域の経済・産業の発展や社会生活の向上に寄与すべく活動する。
  3. アジアのデザイン的交流がもっとも身近に開かれている福岡の、 デザイン先進都市としての発展に寄与すべく活動する。
  4. 福岡・九州地域の若いデザイナーや建築家の育成を支援し、学校教育に 寄与する学術的資料提供を行う。
  5. 将来の福岡・九州地域のデザイン界の展望を描き、デザインが私たちの 大切な文化資産としてあらためて認識されるよう社会にアピールしていく。